2022 夏の染め直し −深黒−
梅雨空迫る6月。
Instagramにて先んじて告知しておりましたが
その詳細となります。
“2022 夏の染め直し −深黒−”
−受付期間−
2022.6.1〜6.30
(お受け渡しは9〜10月頃を予定)
−染色技法−
“京都紋付/深黒染め(黒)”
−価格−
こちらの専用WEBサイトをご覧ください。
(遠方のお客様はこのページよりお申し込みください)
−染色可能素材−
綿、麻、絹、毛、竹、和紙、レーヨン
※レーヨン等の再生系化学繊維は濃度が変わります
※ポリエステル等の化学繊維やレザーは染まりません
《染め直しの流れ》
“店頭受付の場合”
- 店頭へご希望の衣服を直接お持ち込みください。
- 金額を算出し、その場でお支払いをお願い致します。(※現金決済のみ)
- 染め直し完了後、随時ご連絡させていただきます。
“WEB申込の場合”
- 専用WEBサイトより、各注意事項をご確認の上お申し込みください。
- お申し込み後、染め直しの衣服を京都紋付様へ直接ご郵送ください。
- 染め直し完了後、京都紋付様より随時ご返却となります。
《注意事項》
- 予め洗濯した状態でお持ち込みください(染めムラ等の原因となります)。
- “縮み”や“毛羽立ち”が起こる場合がございます。
- 黒染めは機械染色のためパーツ破損(ボタンなど)の可能性がございます。
- 染め直し後のご返金・ご返品等はお受けできかねますのでご注意ください。
その他当店の染め直しにつきましてはこちらをご覧くださいませ。
分からない事やご不明な点は
メール、インスタ、お電話等でいつでも聞いてくださいね。
特にWEB申込の場合は
お申し込み前にお気軽にご相談ください。
今回は秋冬に向けた染め直しという事で
黒染めをご提案させていただきます。
数ある黒染めの中でも
私自身、特に“黒い”と感じている染め。
それが京都紋付が編み出した“深黒染め”です。
![](https://mienisi.net/wp-content/uploads/2022/05/IMG_5282-768x1024.jpg)
「黒染め」と言ってもその種類は実に様々です。
使用する染料や染色の技法によって
少しずつ異なってくるニュアンス。
その中で京都紋付の色の特徴は
“青みを帯びた黒”である事。
ネイビーを濃くしたような色味、
などでは決してありませんよ。
恐らく実物を見てもピンときません。
鈍く光る漆黒の衣から
ほんの僅か青い光が顔を覗くのです。
そもそも真っ黒な服を購入する時に
“これは青っぽい黒だな”
なんて見る方はほとんどいないと思います。
墨黒、チャコール、濃紺など
「黒に近いけど違う色」
を見て選ぶ事はあっても、
「黒と黒を比べて選ぶ」
なんて経験は少ないのでは。
しかし、この京都紋付の黒。
他の黒と比べると一目瞭然で“黒い”。
染め屋自身が「究極の黒」と自負する深黒染めは
衣を“黒より黒く”染め上げてしまうのです。
![](https://mienisi.net/wp-content/uploads/2022/05/IMG_5284-768x1024.jpg)
その秘密が、この青い黒。
この色で染めた衣服は
より黒く“見える”ようになります。
色とは、物体に当たった光が反射し
それを目で捉える事で認識するもの。
この青い黒はその反射を抑え
まるでブラックホールのように光を吸収するため
人の目により黒く映るのです。
これを可能にしたのが
京都紋付が独自に編み出した“深黒加工”。
通常の黒染めを行なったのち
この加工を一点一点手作業で施すという
門外不出の2度仕上げの技法。
これが「究極の黒」の秘密です。
![](https://mienisi.net/wp-content/uploads/2022/05/E8265EF5-D551-4C37-9B08-A29CBCA2A40A-768x1024.jpeg)
この加工により
上記の通り深みのある黒が生み出されるのですが、
凄いのはなんとそれだけではありません。
出来上がった色をより永く持続させる効果、
つまり色落ちへの“強度”を引き上げます。
ご存知の通り
黒という色はどうしても褪せや色落ちが目立ちやすい。
「元々黒かったのに今となっては・・・」
と見るも無惨な姿に変わってしまった黒い服。
誰しも経験があるのではないでしょうか、、、
しかし京都紋付の深黒染めは
この黒の弱点を限りなく克服。
洗濯による褪色に非常に優れ、
それゆえに白物への色移りもない。
なので淡いお色の染め直しはもちろんですが
黒い服を黒く染め直す、というのも非常におすすめです。
末永く手元に残る黒となってくれるでしょう。
![](https://mienisi.net/wp-content/uploads/2022/05/55C53F2D-3F3D-4D7D-BD33-790F4AED63E4-768x1024.jpeg)
“京都紋付”とはその名の通り
古都・京都に根付く老舗の染屋。
日本の伝統的衣装である「黒紋付」を
100年以上に渡って染め続けている
由緒正しきプロフェッショナルです。
古くは最も難しく手間のかかる色とされてきた黒。
現在のように化学染料が当たり前になるまでは
染色は全て自然の中にある物だけで行われてきました。
そのため黒や紫といった深い色を身に纏えるのは
一部の高貴な人間だけだったのです。
![](https://mienisi.net/wp-content/uploads/2022/05/FB5082BD-2AFA-44A5-9FFA-0EDACA3E700A-768x1024.jpeg)
時は進んで現代。
黒は人々にとって欠かせない存在となりました。
だからこそ黒にも違いがある事を知ってもらいたい。
長きに渡って追求されてきた黒染めの技法。
京都紋付はその第一人者であり
だからこそ辿り着いたのが“深黒染め”でした。
和の精神が宿る黒の極地。
“黒よりも黒い”染め直しを
今回mienisiにて承ります。
![](https://mienisi.net/wp-content/uploads/2022/05/0FD9E3D2-9525-4C64-ACB9-CE71DEC8BBBC-1024x768.jpeg)
店頭にはいくつか深黒染めのサンプルもご用意しております。
言葉で説明するよりきっと
それらをご体感いただいた方が早いはず。
奥深い黒の世界を
ぜひ店頭でお確かめくださいませ。
受付期間は6月末日までとさせていただきます。
もちろん、1着からでも喜んでお受け致します。
皆様の衣服が末永く大切な物となります事、
心から願っております。
それでは皆様、また店頭にて。