TOWAVASE(トワヴァーズ) 2022SS Collection “Le Jardin du Luxembourg”
服屋mienisiにてopen当初からご紹介しております
“TOWAVASE(トワヴァーズ)”
その衣服達が今日の主役です。
TOWAVASEはシーズン毎にテーマを定め
それに基づいたモノづくりを行なっています。
コレクションに潜む言葉や、ディテールが意味するもの。
ひっそりと込められている作品とテーマとの関係性を
読み解いていくのはとても楽しいのです。
今回のkakimonoではそんな部分を皆様と共有できたらと思います。
※作品一つ一つの細かい点はこちらをご覧くださいね。
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それでは参りましょう。
TOWAVASE
2022 Spring & Summer Collection
“Le Jardin du Luxembourg”
−Le Jardin du Luxembourg−
(リュクサンブール公園)
今季22SSのコレクションテーマとなるのは
パリ6区の『リュクサンブール公園』
17世紀建設のリュクサンブール宮殿のために作られた
草木と花々に囲まれた美しい庭園。
セーヌ川左岸のサンジェルマンと
カルチェラタンの間に広がる
パリジャン、パリジェンヌ、そしてアンファン(子供)達の憩いの場。
公園を彩る色とりどりの花のモチーフや
無邪気で可憐で元気いっぱいな
アンファン(子供)達をイメージしたディテールの数々。
リュクサンブール公園の光景と
そこで過ごす至福のひとときとが
デザインの至るところに込められています。
一つずつ紐解いていきましょう。
−New Collection “Frais(フレ)”−
2022SSの顔とも言える“Frais(フレ)”シリーズ。
フランス語で「水々しく」を意味するこの言葉は
リュクサンブール公園に広がる
生き生きとした植物達をイメージして名付けられたもの。
デザイナー自ら水彩画でスケッチした図案を
京都の機械捺染によって布へと落とし込む。
繊細なタッチと色味とが見事に表現されており
今にも飛び出してきてしまいそうな絵柄。
使用されているリネン100%の生地も
丁寧に密度を織り込んだ上質な風合い。
それをソフトに洗い込んで自然乾燥させる事で
より柔らかい表情に仕上げています。
またこのパンツのデザイン。
どことなく「パジャマ」をイメージさせませんか?
これはアンファン(子供)達が着ている衣服から
着想を広げているがゆえ。
デザイナーの豊かな感性と
それを形にする技術の尊さ。
もはや感嘆するしかありません。
−Jon Leavers(ジョン・リバー)−
1813年、フランスで「リバー織機」を発明した
ジョン・リバー氏の名を冠したシリーズ。
当時とほとんど仕様が変わっていないレース織り機を
コレクションアイテムでは使用しているため
レースはアンティーク同様の仕上がりを魅せます。
緻密で優雅なレースディテールに
身に纏っている事を忘れてしまいそうになる
羽のように軽いコットンシルク地を掛け合わせて。
無邪気で色彩豊かな“Frais(フレ)”のパンツを裾から覗かせれば
今季コレクションテーマを
スタイリングで体感する事ができますよ。
−Anne(アンヌ)−
TOWAVASE(トワヴァーズ)で「花」といえば、
忘れてはならないのがこのシリーズ。
“Anne(アンヌ)”
架空の花々をイメージしたオリジナルの模様を
尊き手仕事によって表現する渾身の作品群。
今季は新たにサロペットが仲間入りしました。
インドのデットストックの金型を用いて
ハンマーで一つ一つ叩き抜いていく布地の花びら。
それを全て手刺繍で縫い繋げていきます。
そう、この花、全てが手仕事なのです。
生地の裏側に広がる
まるで星座のような糸の軌跡。
西洋の美と東洋の手仕事とを掛け合わせた
TOWAVASEならではの衣服達です。
ボディに使用されているインドコットンも見事。
今季の新色“Beige”は
優しさを感じるインド染めのイエローベージュ。
この色もまた、公園に咲く春夏の花々や
そこで遊ぶ子供達のイメージを
意識された配色のように感じます。
−Paulette(ポウレット)−
架空のフランス人女性をイメージしたシリーズ
“Paulette(ポウレット)”
ワイドパンツはこれまた今季新作となるアイテムです。
ワンピースやコートのスキマから覗く
インドの工房で施したオリジナルの刺繍模様。
ヒモの先にはリーフチャームまで携えています。
インドコットンの心地良い風合いも素敵。
仕事の疲れを癒すため
リュクサンブール公園に訪れたPauletteは
腰や裾周りに草木を付けてしまいますが
それに気づかずそのままに・・・。
なんて、妄想が広がってしまいますね。
−Champ de Fleurs(シャン・ド・フルール)−
ヨーロッパの古いワークウェアをベースに
TOWAVASEを代表するビジュー刺繍を施し、
両袖に花々を咲かせたシリーズ。
“Champ de Fleurs(シャン・ド・フルール)”とは
フランス語で「花畑」を意味します。
ふんだんに盛り込まれた手仕事の痕跡と
ヴィンテージワークウェアのディテール。
ビジュー刺繍の雅と仕事着という相反する要素を
絶妙な塩梅で掛け合わせたのがこの一着です。
庭園の花々は自然と整うものではありません。
陰できちんと手入れを施す者が居るからこそ
訪れる人々の憩いの場となり得るのです。
−New Collection Bishop(ビショップ)−
そして・・・
今季最後に納品されてきたのは
22SSで一際存在感を放った衣服達でした。
“Bishop(ビショップ)”
「司祭」の衣装を原型に
TOWAVASE独自の観点で解釈・表現した新たなシリーズ。
壮大な手仕事の痕が見てとれるハンドスモッキングと
手紡ぎ手織りのカディコットンやインドコットンを
一着に対して生地を10メートル以上使用するなど、
まさに贅を尽くした衣服達。
それもそのはず「司祭」とは「高位な聖職者」。
中世ヨーロッパにおいて絶大な権力を誇っていた
キリスト教の司祭が着る服となれば
やはり“普通”ではない。
最も納品に時間がかかったのも
この圧倒的な手仕事ゆえでした。
また、このブルーのシャンブレーカディと
白くて優しいステッチの表情。
やはりどことなく子供達を連想してしまう。
実はこのBishop(ビショップ)に繋がるコレクションとして
“Enfant(アンファン)”
子供のアンダーウェアを原型にデザインされたシリーズが存在します。
Bishop(ビショップ)は、その子供達が成熟した姿を
表したものでもあるように感じます。
2022SS TOWAVASE
“Le Jardin du Luxembourg”
いかがでしたでしょうか。
すでにsold outとなってしまったものもございますが
気になる一着がありましたらぜひともご覧くださいませ。
TOWAVASE(トワヴァーズ)の全アイテムはこちらからご覧いただけます。